森 拓実

狭小弐面接道勾配結合体(幼生群)
MONSTER EXHIBITION Paris 2021出展作品
実際の建築プロジェクトの検討模型を再構成した作品。エスキスの過程をカイジュウの進化に見立てた。
ここにあるのは、幼生の標本。実現した建築は、大地に生じたカイジュウの最終形態といえるだろう。
このオブジェをカイジュウとして理解するために、架空の論文を附した。
この世界でカイジュウは「阶兽(階獣:階をもつ獣)」と表記されることにした(我々の世界でいうところの「建築」に近い意味合いだろう)。カイジュウ博士がカイジュウの形態分析を試みた成果が描かれている。
実際のところは、作者自身が建築の形態分析を研究した経験がベースになっている。
『建築』でも『MONSTER』でもない表記を得たこれらの創造物は、紛れもなく “KAIJU” となったのである。
Material: 紙、パネル
Size: 420 x 300 x 40 mm

森 拓実
1988年生まれ。三重県育ち、静岡県在住。元模型少年。
三重大学大学院工学研究科修了。建築家ルイス・カーンの設計過程を研究。
米国設計事務所のインターンを経て、現在は浜松市内の建築設計事務所勤務。
2020年、休職期間中に MONSTER EXHIBITION に初出展し入賞、現代アートの世界に踏み入れる。
設計で慣れ親しんだ思考や手法を意図的にバグらせ、虚実が混濁するプロセスに創作の新たな面白さを見い出し、表現の幅の拡大を試みる。
MONSTER EXHIBITION 2020入賞、同2021入賞、インテリアデザインコンペ2020入選、静岡県「新しい県立図書館」アイデアコンペ優秀賞(2021年)
MONSTER EXHIBITION Paris 2021出展、DELIRIUM Vol.3出展(2021年)